2006年11月22日

帝国海軍戦艦の厳しさ

帝国海軍において戦艦は全海軍の中心であり、その乗組員は全海軍の模範となることを求められました。そのため、戦艦における規律、訓練の厳しさは他の艦艇の群を抜いていました。それを示す標語をいくつかご紹介します。

・鬼の山城、地獄の金剛、音に聞こえた蛇の長門。

・日向行こうか、伊勢行こか、いっそ海兵団で首吊ろか。

・地獄榛名に鬼金剛、羅刹霧島、夜叉比叡。

・乗るな山城、鬼より怖い。

このように、戦艦は恐ろしいところだと言われても、戦艦勤務を希望する人は多かったようです。やはり有名な艦に乗艦した方が、故郷でも鼻が高かったのかもしれませんね。

上記標語に出てくる山城、金剛、長門、日向、伊勢、榛名、霧島、比叡は全て戦艦の艦名です。大和、武蔵は新しいから仕方がないとして、扶桑、陸奥が出てきませんね・・・。扶桑、陸奥が登場する標語をご存じの方、よかったらお教え下さい。宜しくお願い致します。

posted by 公爵 at 21:27| Comment(4) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

呉の雪風、佐世保の時雨

帝国海軍には、僚艦が被害を受けながらも自艦はほとんど被害を受けず、ほぼ無傷で生還する幸運な艦艇がありました。特に有名だったのが、駆逐艦「雪風」と駆逐艦「時雨」です。それぞれの母港の名を冠して、

呉の雪風、佐世保の時雨

と呼ばれ、有名だったそうです。ただ、雪風と時雨が幸運艦と呼ばれる反面、雪風と時雨と行動を共にする他の艦艇は被害を受けることが多いので、雪風と時雨は他の艦艇の乗組員からは「死神」と呼ばれ、恐れられたそうです。

<公爵の独り言>
ちょっと怖いジンクスですね。

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2006年09月21日

五省

五省(ごせい)とは、大日本帝国海軍の士官養成学校であった海軍兵学校において、生徒がその日の行ないを反省するために自らへ発していた5つの問いかけのことです。考案者は当時兵学校校長であった松下元少将と言われております。五省は以下の通りです(括弧内はその意味)。
一、至誠(しせい)に悖(もと)るなかりしか
 (真心に反することはなかったか)

一、言行に恥づるなかりしか
 (言葉と行ないに恥ずかしいところはなかったか)

一、気力に欠くるなかりしか
 (気力に欠いてはいなかったか)

一、努力に憾(うら)みなかりしか
 (努力不足ではなかったか)

一、不精に亘(わた)るなかりしか
 (不精になってはいなかったか)
五省は、現在の海上自衛隊でも日々の行動を自省する標語として用いられているそうです。また、太平洋戦争後に日本を占領したアメリカ海軍の幹部が五省の精神に感銘を受けて、アナポリス海軍兵学校に英訳文を掲示しているそうです。

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2006年09月12日

人の嫌がる軍隊に・・・

軍隊に志願することについて、昔から言い習わされた有名な言葉があります。

人の嫌がる軍隊に、志願してくる馬鹿もある。

ある意味言い得て妙かもしれませんね。ところで、大日本帝国時代は兵役は男子国民の義務でした。ですから、いつかは兵役に就かなければなりません(もちろん徴兵検査に合格したらの話ですが)。しかも現在のように遺産の均分相続や職業選択の自由もあまり無い時代。故に、遺産相続が期待できない二男、三男が軍隊で一旗上げようと志願兵となるケースが多かったそうです。

<公爵の独り言>
下士官クラスになるまでが大変ですね。

posted by 公爵 at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

士官商売・・・

大日本帝国海軍の士官、下士官、兵を揶揄するこんな言葉があります。

士官商売、下士官道楽、兵こそ誠の忠義者

文字通り、士官は海軍兵学校を出た職業軍人で俸給も高い。下士官は、その多くが志願兵で、海軍在籍年数が長い古参兵。故に、班内でも一目置かれ、新兵時代のように重労働や罰直(シゴキ)がなく、優遇される気楽な立場。結局、下士官になる前の兵卒、特に徴兵された兵卒が一番悪条件で働かされていると言うことですね。

<公爵の独り言>
軍隊はいつの時代も上に厚く下に薄いのが特徴ですね。

posted by 公爵 at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

下士官兵とは・・・


大日本帝国海軍では昔から下士官兵が自分達を揶揄する語呂の良い名文句が言い伝えられていました。その名文句は以下の通り。
下士官兵とは、概ね農漁村の二男、三男にして、辛うじて新聞を読み得る程度の常識を備え、平時に在りては重量物の運搬に適し、戦時に在りては士官の弾除けとなる。夜ともなれば、六尺のケンバスを空中高く吊り上げ、芋虫の如く安眠を貪る動物なり。これに麦飯を与えれば、嬉々として貪り喰らい、たまたま祭日ともなりて銀飯を与えんか、君が代を合唱し、万歳を三唱して、五勺の酒に陶然となり、放歌高吟尽くるを知らず。これを艦外に放てば、異性を見れば奇声を発し、敢えてこれに危害を加える恐れ在り、よって長官これを憂い、上陸を四分の一に定む。
ちょっと酷い言われようですね。でも、大日本帝国海軍はその下士官兵がもっとも優秀だった言われているのですから皮肉なものです。

<公爵の独り言>
「標語」カテゴリに入れましたが、標語と言うにはちょっと長すぎですね。

posted by 公爵 at 08:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月08日

主計看護が兵隊ならば・・・

帝国海軍は戦闘力を重視した結果、兵站(食料、燃料、武器、弾薬等、物資の輸送・補給のこと)を軽視する傾向がありました。そのため、兵站を担当する者を馬鹿にする標語(?)がありました。

主計看護が兵隊ならば、蝶々蜻蛉も鳥のうち、電信柱に花が咲く

主計」とは、軍の物資とお金を取り扱う部門です。物資の調達・管理、給料の計算・支払、食事の提供などを行います。そして「看護」は文字通り、軍の衛生管理、傷病兵の治療・看護等を行う部門です。どちらも無くてはならない、大切な部門です。どんなに兵科担当(砲術科や水雷科、飛行科等)が強くても、主計担当が艦船や飛行機を動かす燃料や、敵を攻撃する砲弾、軍服、食事を提供してくれなければ戦闘は出来ませんし、給料も出ません。看護担当がいなければ、戦う前から食中毒や伝染病などで戦闘不能になったり、戦闘で負傷しても誰も手当をしてくれません。

帝国海軍は兵站を軽視した結果、最後には艦船を動かす燃料すらなくなり、敗北しました。また、帝国陸軍も同様に兵站を軽視し、攻撃一辺倒な状態でした。そのため帝国陸軍には、

輜重輸卒が兵隊ならば、蝶々蜻蛉も鳥のうち、電信柱に花が咲く

などという標語(?)がありました。「輜重輸卒」とは、物資の輸送をする部門です。帝国陸軍も兵站を軽視した結果、最後には武器弾薬どころか食料にも事欠くようになり、敗北しました。

「縁の下の力持ち」だった主計担当、看護担当、輸送担当を馬鹿にしたバチが当たったのかも知れませんね。現代に生きる我々は、先人が遺してくれた教訓に学び、間違いを犯さないようにしたいものです。

<公爵の独り言>
蛇足ですが、中曽根康弘元総理大臣は海軍主計士官でした。
東京帝国大学法学部→内務省→海軍主計士官(終戦時は海軍主計少佐)

posted by 公爵 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月18日

シーマンシップ

シーマンシップ(Seamanship:船乗りとしての技能&船乗りとしての資質・心がけ)を伝える言葉として、大日本帝国海軍から現在の海上自衛隊まで受け継がれている言葉があります。

スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り!

実にシンプルで良い言葉です。しかもこの言葉の良いところは、船乗りだけではなく、私達の日常生活にも当て嵌めて活用できるところです。

●スマートで・・・
 論理的で簡潔、迅速な言動をする。

●目先が利いて・・・
 これから起こる事態を予測して行動する。

●几帳面・・・
 手抜きをすることなく真面目に物事に取り組む。

●負けじ魂・・・
 何事もあきらめずに最後まで頑張る。

常にこういう行動が出来るようになりたいものです。

posted by 公爵 at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

船を待たすな船を待て!

あまり帝国海軍と関係ないかも知れませんが、ある港の倉庫で、

船を待たすな船を待て!

という標語を見たことがあります。私がそれを見たのはまだ小学生の時だったのですが、大変感銘を受けた記憶があります。この標語、海運業界の標語だと思うのですが、なんとなく帝国海軍のスピリットを感じます。もしかすると、帝国海軍の影響があるのかも知れません。

また、この標語はこう応用することもできると思います。

人を待たすな人を待て!

こういう行動を心掛けたいものです。

posted by 公爵 at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

左警戒右見張れ!

帝国海軍には「左警戒右見張れ!」と言う標語があります。これは一方だけを注目することなく、全体を見よと言うことです。

どういうことかと言いますと、例えば艦の左舷方向に敵艦を発見した場合、全員がそこに注目してしまうと、右舷から接近した敵艦に気付かず、対応が遅れて撃沈される可能性があります。また、艦の上空に敵航空機が飛来し、対空見張りおよび対空戦闘にのみ注力してしまうと、海上の見張りがおろそかになり、忍び寄った敵潜水艦の餌食にされる可能性があります。

一方に注目が集まる時こそ、全体に注意を払えと言うことです。

手品などでも、あからさまにある部分に注目を集めておいて、別の部分で仕込みをします。また、政治の世界でも、ある問題に注目を集めておいて、その裏で国民に重大な影響のある法案を可決していたりします。この記事を書いている2006年6月17日も、サッカーワールドカップ2006ドイツ大会に注目が集まる一方、北朝鮮による弾道ミサイル「テポドン2」の発射兆候ありというニュースが流れております。

一方が注目されている時こそ、逆の方向も確認する。一方に偏ることなく、全体を俯瞰する。帝国海軍の偉大な先人が遺してくれた言葉を大切にしたいと思います。

posted by 公爵 at 16:44| Comment(0) | TrackBack(3) | 標語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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