2006年09月22日

大和級戦艦の弱点

大和級戦艦(大和、武蔵)は、戦艦の主砲としては世界最大の46センチ砲を9門搭載した世界最強の戦艦です。しかし大和級戦艦には、決定的な弱点が存在します。それは「副砲」です。

戦艦に限らず海軍艦艇は一般的に、自分が搭載している主砲の砲弾が命中しても耐えられるように設計されています。ですから、46センチ砲を搭載する大和級戦艦は、46センチ砲で砲撃されても耐えられる装甲を施しています。しかし大和級戦艦の15.5センチ副砲は、大和級戦艦用に製造されたものではなく、最上級軽巡洋艦に搭載されていた15.5センチ主砲を転用したものでした。ですから大和級戦艦の15.5センチ副砲は、15.5センチ砲を搭載した軽巡洋艦の砲撃に耐えられる程度の装甲しか施されていなかったのです。

とは言え、大和級戦艦の46センチ砲の射程距離は、連合国海軍戦艦の41センチ砲の射程距離よりも長いので、戦艦の主砲がモノを言う艦隊決戦ではあまり気にしなくても良いことだったのかもしれません。

なお、15.5センチ主砲を大和級戦艦に譲り渡した最上級軽巡洋艦は代わりに20.3センチ主砲を搭載して、軽巡洋艦から重巡洋艦にアップグレードしております。

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戦艦武蔵はちょっと豪華?

戦艦大和は広島県呉市の呉海軍工廠で建造されましたが、戦艦武蔵は民間の三菱重工業長崎造船所で建造されました。三菱重工業長崎造船所はそれまで多くの豪華客船を建造して来た実績があり、そのため、戦艦武蔵は同型の戦艦大和よりも若干仕上げが良かったと言われております。

また戦艦武蔵は戦艦大和よりもやや遅れて建造を開始したので、戦艦大和建造中に判明した不具合を解消したり、旗艦設備を充実させたりと機能面も戦艦大和より向上していたそうです。

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2006年09月21日

口径

口径」とは正式には「口径長」と呼び、大砲の「砲身長」を意味します。大砲の砲身の長さが、大砲の口径の何倍であるかを示しているのです。例えば、戦艦長門の主砲は「45口径41センチ砲」ですので、戦艦長門の主砲の長さは

41センチ×45=1845センチ=18.45メートル

となります。一般的に、同一口径の大砲でも砲身長が長くなればその大砲の撃つ弾の初速が上がり、命中精度も高くなると言われております。

なお、銃における「n口径」とは、銃口の内径が「100分のnインチ」であることを意味しています。1インチはおよそ25.4ミリ(=2.54センチ)ですので、45口径は約11.4ミリです。

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五省

五省(ごせい)とは、大日本帝国海軍の士官養成学校であった海軍兵学校において、生徒がその日の行ないを反省するために自らへ発していた5つの問いかけのことです。考案者は当時兵学校校長であった松下元少将と言われております。五省は以下の通りです(括弧内はその意味)。
一、至誠(しせい)に悖(もと)るなかりしか
 (真心に反することはなかったか)

一、言行に恥づるなかりしか
 (言葉と行ないに恥ずかしいところはなかったか)

一、気力に欠くるなかりしか
 (気力に欠いてはいなかったか)

一、努力に憾(うら)みなかりしか
 (努力不足ではなかったか)

一、不精に亘(わた)るなかりしか
 (不精になってはいなかったか)
五省は、現在の海上自衛隊でも日々の行動を自省する標語として用いられているそうです。また、太平洋戦争後に日本を占領したアメリカ海軍の幹部が五省の精神に感銘を受けて、アナポリス海軍兵学校に英訳文を掲示しているそうです。

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2006年09月18日

八八艦隊計画

八八艦隊計画とは大日本帝国海軍が第一次世界大戦後に計画した建艦計画です。その内容は、戦艦8隻、巡洋戦艦8隻を新規に建造し、それを基幹とした大艦隊を整備しようとするもので、多数の補助艦艇(重巡洋艦、軽巡洋艦、駆逐艦)の建造も計画されておりました。以下は八八艦隊計画で建造を計画された戦艦、巡洋戦艦の一覧です。

<戦艦>
長門級:2隻
・長門
・陸奥

加賀級:2隻
・加賀
・土佐

紀伊級:4隻
・紀伊
・尾張
・駿河
・近江

<巡洋戦艦>
天城級:4隻
・天城
・赤城
・高雄
・愛宕

13号艦級:4隻(艦名未決定)
・13号艦
・14号艦
・15号艦
・16号艦

全て完成すれば世界に冠たる大艦隊となる八八艦隊計画。しかしこの計画は途中で頓挫しました。大正10年〜大正11年(1921年〜1922年)のワシントン海軍軍縮会議によって、主力艦(戦艦、巡洋戦艦)の建造が制限されたためです。その結果、八八艦隊計画によって建造を計画された戦艦、巡洋戦艦は以下のような状態となりました。

<戦艦>
長門級:2隻
・長門(完成)
・陸奥(完成)

加賀級:2隻
・加賀(航空母艦として完成)
・土佐(進水後、標的艦として利用され海没処分)

紀伊級:4隻
・紀伊(建造中止)
・尾張(建造中止)
・駿河(建造中止)
・近江(建造中止)

<巡洋戦艦>
天城級:4隻
・天城(航空母艦に改装中、関東大震災にて大破し廃棄)
・赤城(航空母艦として完成)
・高雄(建造中止)
・愛宕(建造中止)

13号艦級:4隻(艦名未決定)
・13号艦(建造中止)
・14号艦(建造中止)
・15号艦(建造中止)
・16号艦(建造中止)

なお、もしこの建艦計画が実現した場合、建造に掛かる費用と維持に掛かる費用で国庫は財政破綻したであろうと言われております。ワシントン海軍軍縮会議によって救われた感じですね。

あと蛇足ですが、海上自衛隊は護衛艦8隻、対潜ヘリコプター8機(八艦八機)で1個護衛隊群を構成することから、この構成のことも「八八艦隊」とか「新・八八艦隊」と呼ぶことがあるそうです。

posted by 公爵 at 09:29| Comment(0) | TrackBack(2) | 艦船 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

船体の腐食防止

大日本帝国海軍に限った話ではないのですが、今回は艦船の船体腐食防止(錆止め)についてちょっとお話したいと思います。但し、細かく説明すると化学的な話になってしまうので、簡単に説明します。

艦船の船体は、掃海艇など特殊な艦艇を除いては「」で出来ています。鉄は海水に浸かっていると腐食します。艦船を長く使うためには、船体(鉄)の腐食を防止する必要があります。そこで利用されるのが「亜鉛」。亜鉛は鉄よりも腐食しやすい金属で、亜鉛と鉄をくっつけて海水に入れておくと、先に亜鉛が腐食し、鉄の腐食は進行しないのです。この性質を利用して、艦船の船底には「亜鉛ブロック」があちこちに取り付けられ、船体(鉄)の腐食を防いでいます。

なお、当然のことですが、船底の錆落としと腐食した亜鉛ブロックの交換、塗装の塗り替えは定期的に行う必要があります。莫大な費用をかけて建造した艦船を長持ちさせるためには、こうした平時の整備が大切なのです。

<公爵の独り言>
亜鉛様様ですね。

posted by 公爵 at 07:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 艦船 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

陸奥鉄

戦艦陸奥は太平洋戦争中の昭和18年(1943年)6月8日、呉港沖柱島泊地において謎の爆発事故により沈没しました。世界の半分以上を相手にした戦争中に、帝国海軍の第一線の戦力である戦艦が、戦場ではなく国内の港で謎の爆沈。戦艦陸奥は、太平洋戦争の戦局に寄与することなく海に沈んでしまいました・・・。しかし戦艦陸奥は、その後思わぬ形で重宝されることになるのです。

戦艦陸奥は昭和45年(1970年)からサルベージされ、艦体の一部や遺品などが引き上げられていますが、その時注目されたのが戦艦陸奥の「鋼材」でした。鉄製品の豊富な現在において何故戦艦陸奥の鋼材が注目されたかと言うと、

戦艦陸奥の鋼材は放射性物質を含んでいないのです。

どう言う事かというと、戦後に作られた製鉄所の溶鉱炉は、内部の耐熱レンガに「コバルト60」と言う放射性物質が混ぜられているのです。そして「コバルト60」が発する放射線によって溶鉱炉の壁の厚さをモニターし、溶鉱炉の破損事故を防止しているそうです。しかしこの「コバルト60」は、溶鉱炉の中の鉄にも微量ながら混入してしまそうです。また戦後は「大気圏内核実験」が何度も行われているので地上には微量の放射性物質が存在する状態となっています。ですから現在の鉄製品には、ごく微量ながら放射性物質が含まれているのです。しかし戦艦陸奥は戦前に建造された鋼鉄製の戦艦。当然、戦前の溶鉱炉は「コバルト60」は使っていません。しかも戦艦陸奥は長い間海中に沈んでいたので、「大気圏内核実験」によって拡散した微量な放射性物質の影響もほとんど受けませんでした。この特徴に注目したのが「原子力産業」です。

元々自然界には微量な放射線が存在します。ある物質が出す微量な放射線を精密に測定するためには、自然界の発する微量な放射線を遮断しなければなりません。それには、放射性物質を含んでいない分厚い鉄材が必要です。そこで注目されたのが、放射性物質を含まない戦艦陸奥の鋼材だったのです。戦艦陸奥の鋼材は「陸奥鉄」と呼ばれ、ガイガーカウンターなどの放射線測定器の隔壁に利用され、重宝されているそうです。

<公爵の独り言>
横須賀の記念艦「三笠」の鋼材はどうなんでしょうね? それとか、日本近海の浅い海域に沈んでいる艦船を引き上げたら同じように使えませんかね? 「大和鉄」とか、「信濃鉄」とか。でも、墓標とも言うべき沈没艦をあまり軽々しく引き上げ/解体することはできませんね・・・。

posted by 公爵 at 06:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 艦船 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

リバーサイド公国開設!

この度、Amazon.co.jpアソシエイトにてインスタントストアと言うものを開設致しました。ストアの名前は「リバーサイド公国」です。

リバーサイド公国
http://astore.amazon.co.jp/theblogdomini-22

トップに表示される「公爵おすすめの逸品!」は定期的に更新するので、興味のある方はご覧下さい。また、「公爵おすすめの逸品!」から、私の興味ある分野や嗜好を類推してみるのも面白いかもしれません。

なお、この「リバーサイド公国」は諸事情により予告無く閉鎖する可能性があります。あらかじめご了承下さい。今後とも宜しくお願い致します。
posted by 公爵 at 04:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 公国統治情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月17日

ドラマ「僕たちの戦争」

先ほど、人間魚雷「回天」の特攻隊員を描いたドラマがTBSで放送されていました。テレビを見ていて気付き、思わず最後まで見てしまいました。

TBS スペシャルドラマ「僕たちの戦争」
http://www.tbs.co.jp/boku-sensou/

現代の自由を謳歌する青年と、太平洋戦争中の海軍飛行兵(後に回天特別攻撃隊隊員となる)が事故によってタイムスリップして入れ替わるという内容です。ちょっと気になるラストシーンですが、なかなか面白かったと思います。

折りしも、昨日9月16日土曜日から、人間魚雷「回天」とそれを取り巻く人々を描いた映画「出口のない海」が松竹映画系でロードショーされています。

出口のない海
http://www.deguchi-movie.jp/

当時の人々がどんな思いで回天に搭乗したか、考えてみる良い機会だと思います。最後に、有名な「回天特別攻撃隊」のフラッシュをご紹介します。是非ご覧下さい。

回天特別攻撃隊(フラッシュ)
http://tokyo.cool.ne.jp/kaiten_website/kaiten.swf

<公爵の独り言>
ここ数年、タイムスリップして入れ替わるという設定の戦争映画が多いですね。

posted by 公爵 at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月16日

陸奥爆沈!

かつて「ビッグセブン」、「世界七大戦艦」と呼ばれ、連合艦隊旗艦になったり、天皇陛下が座上する御召し艦にもなった長門級戦艦陸奥。就役前、ワシントン海軍軍縮会議によって危うく廃艦されそうになりながらも、就役後は栄光の道を進んできました。しかしその最期は実にあっけなく、謎に満ちたものでした・・・。

戦艦陸奥は太平洋戦争中の昭和18年(1943年)6月8日12時10分頃(昼間)、呉港沖柱島泊地にて停泊中に突然三番砲塔付近から煙が噴き上がって爆発、一瞬のうちに艦体は切断されて乗員1121名と共に沈没してしまったのです。

戦艦陸奥の爆発事故直後に査問委員会が編成され、事故原因の調査が行われましたが、検討の結果、自然発火とは考えにくく、人為的な爆発である可能性が高い(この説を採る場合にも、行為者や動機などの詳細は不明)とされたが、真相は未だに明確になっていないそうです。

世界の半分以上を相手にした戦争中に、帝国海軍の第一線の戦力である戦艦が、戦場ではなく国内の港で謎の爆沈。実に不可解な事故です。戦艦陸奥はその誕生から最期まで幸薄い戦艦だったと言えるかもしれません・・・。

ところで、爆沈した戦艦陸奥は一部がサルベージされ、引き揚げられた艦体の一部や乗員の遺品などが山口県大島郡周防大島町の「陸奥記念館」に展示されているそうです。また、戦艦陸奥の主砲(砲身のみ)が、東京お台場にある「船の科学館」の屋外展示場に展示されております。

陸奥記念館
http://www.asahi-net.or.jp/~ku3n-kym/heiki3/mutu/mutu.html
http://www17.ocn.ne.jp/~senshi/mutsukinenkan.html

船の科学館
http://www.funenokagakukan.or.jp/

あと蛇足ですが、現在、以下の画像掲示板サイトにて長門級戦艦(長門、陸奥)の画像を公開しております。興味のある方はご覧下さい。コメントや、関連画像のアップも大歓迎です。

フォトランド公国
http://i-bbs.sijex.net/imageBoard.jsp?id=duke

posted by 公爵 at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 艦船 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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